双極の波は あヲの波 創作とか診療日記とか

吐き出せない思いで窒息しないために

詩 『ブルー・マーメイド/Blue Mermaid』

初音ミクちゃんの声で脳内再生されています。

最近、ニュースを見るのが辛くて

なにも情報が届かないところへ行きたいと

思い続けています。

 

 

『ブルー・マーメイド/Blue Mermaid』


気が付いたら海の中

わたしは人魚になっていた

遠くに見える陸の灯り

暗い海には月影ひとつ

 

月の光に鈍く光る

わたしのうろこ

水色のスパンコールに

白く透き通った長い尾びれ

バイバイ わたしの抜け殻

それは陸に置いていくね

波よ 浜辺に運んでちょうだい

わたしは もう 戻らないから

 

星がこんなにあるなんて

今まで全然知らなかった

都会の夜空は薄ら明く(あかく)

見えるのは人工衛星ばかり

東の海の果ての果て

水平線のその向こう

陽が昇る海のその先に

サンゴ色の国があるという

 

バイバイ 偽の灯りたち

わたしはその国目指していくね

月よ 行く手を照らしてちょうだい

わたしは ただ 付いていくから

ずっとずっときゅうくつだった

足の付いたわたしの抜け殻

空気があるはずなのに

陸では 息が詰まっていた

なぜだろう

本当の幸い(さいわい)なんて

どこにもなくて

ただ いつも悲しかった

 

潮の香りを吸い込んで

陽が昇るまで漂っていたい

ただ 空を見上げながら

誰もが幸い(さいわい)に恵まれる

サンゴ色の国を夢見ながら 

詩 『瓶詰めの人魚』

数日前に見た夢の光景を基に書きました。

人魚の顔は覚えてないけど、

陽に透かしたときに瓶の色が

水色と茜色が入り交じって、

とても綺麗でした。

 

『瓶詰めの人魚』

 

ある日 浜辺を歩いていると

砂に半分埋まった瓶を見つけた

遠くの国から

波に乗ってやって来るという

手紙かしら と

拾い上げてみると

瓶の中で小さな人魚が泳いでいた

 

わたしはひどく狼狽した

 

500mlのペットボトルほどの瓶の中で

バービー人形のような人魚が

しなやかに身をひるがえしながら

泳いでいる

 

わたしは瓶を陽にかざしてみた

 

分厚いガラス越しの

茜色の空色に染まった

瓶詰めの海

 

人魚の鱗に乱反射する光

それは水色のスパンコールを

縫い付けた美しい衣裳のごとく

キラキラと光を放つ

 

ひらひらと舞う

金魚のように

長く 白く 透き通った尾びれ

 

人魚はわたしの視線など意に介さず

小さな瓶の中で

たゆたう

瓶の口はしっかりしまっているのに

少しも苦しそうではない

 

わたしは どうしたものかと思案した

 

海に放そうか

や 瓶の口が小さすぎる

瓶ごと波に預けようか

いや そもそも海に戻して良いものかしら

 

「それ わたしです」

 

突然 背後から声をかけられた

振り向くと小柄な女性が立っていた

 

「わたしのです」でなく

「わたしです」と言われ

訳も分からず

反射的に瓶を差し出した

 

彼女は満足気に瓶を受け取ると

そのまま 浜辺を

わたしが来た方向に

歩き始めた

 

わたしは彼女に背を向けて歩き出し

二度と後ろを振り返らなかった



詩 『朝焼け』

昼夜逆転生活していると

朝の光が夕焼けのように惜しく

じゃあ、夕焼けは夜の国の朝焼けなのかなと思って

書きました 

 

『朝焼け』

 

夕焼けは

夜の国の朝焼け

 

太陽が水平線に

すっかり呑み込まれ

力尽きる時を待つ

 

最後の一条の光が

すっと消えると

辺りは急に暗くなり

夜の国の時間が始まる

 

息をつく

さぁ わたしの一日が始まる

 

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10月から1月の診察日記 抗うつ剤が増えました

10月に診察に行った時は、

本格的にうつ状態だった。

眠れないし、気分は沈むし、

先生に話していて、

涙がぼろぼろこぼれてきた。

 

だいぶ辛そうですね~、と言われて、

抗うつ剤を出しましょうか、という話になった。

実は、今の主治医にかかるときに、

以前かかったメンクリで、

めちゃくちゃに抗うつ剤を出されて、

(今お薬手帳を見ても2週間ごとに抗うつ剤が増えて行ったりしていて、

めちゃくちゃだったと思う)

酷い状態になったことがあって、

それ以来、双極で抗うつ剤を出されることに、

とても抵抗があると話してあった。

抵抗があるどころじゃなくて、

もう、トラウマ。

その話を、今の主治医にした時も、

涙がこぼれてきてしまって、

思い出しただけでも、辛いというのは

伝わったと思う。

 

なので、今まで、落ちた状態になっても、

いずれ気分はまた上がるから、と思って、

抗うつ剤は避けてきた。

それに、ここ数年は、

気力がわかないことはあっても、

今ほど、落ち込んだ状態には、

ならなかったということもあって、

デパケン眠剤でなんとか過ごしてきた。

 

でも、今回は、自分でももう耐えられないと思った。

 

これは、普通に大うつ病状態ですよね、という話になって、

抗うつ剤を試すことにした。

 

11月には、気分の落ち込みは若干よくなったけど、

とにかく眠くて眠くて仕方がないという感じだと話した。

昼間も、目が開けてられないくらい、

引き込まれるように寝てしまう。

 

デパケンが多すぎるんじゃないかということで、

全体的に分量をだいぶ減らしてもらった。

 

12月には、その調節も上手くいって、

眠さは減ったけど、

元気が出てきたというところまでは行かなかった。

 

Googleカレンダーで、日記をつけていて、

その日にやったことを書き入れていて、

カレンダーの余白が多い時は、

調子が悪い時、

いろいろ埋まっているときは、

比較的調子がいい時と

一目でわかるようにしている。

10月の頃は、音もうるさく聞こえたり、

LINEやメールの返事も、

文字を打てなくて面倒だったが、

この数日、すこーし持ち上がった気がする。

 

カレンダーに書き入れるのは、

掃除洗濯料理とかのほか、

Netflix で何を見たとか、

音楽を聴いたとかも書き入れている。

やっぱりエネルギーがない時は、

映像を見る気もしなくなるので、

書いてあると、

それも自分の状態を客観視する

ひとつの目安になる。

 

1月も、少しは気分的にはフラットになったが、

外出する元気がなくて、

ほとんど家にひきこもっていた。

2月の今もそうだ。

 

先生からは、時間を決めて、

運動するようにしたら?

散歩とか、と言われて、

そうしようと思ったが、

まず、寝る時間、起きる時間が一定しなくて、

そこまで行かない感じ。

 

まだ年賀状の返信もしてない。

人と絡むのはしんどい。

 

毎年、春になるとちょっと元気になるので、

冬に間は仕方ないかなぁと思いながら、

毎日を過ごしている。

 

詩 『有罪 チョコレートケーキ』

家族の誕生日ケーキの残りを

夜中に寝る前に食べてしまいました。

眠剤飲むと、判断力が低下しますよね・・・

(あくまで、自分のせいじゃない説)

バレンタインも華やかな時間にはなりそうもないです。

 

『有罪 チョコレートケーキ』

 

朝起きたら

胃が痛かった

この疫病騒ぎが始まってから

時々 胃が激しく

痛むようになったけど

今日は違うんだ

 

寝る前にチョコレートケーキを

食べたせいだ

チョコレートケーキが

美味しかったせいだ

 

判決は明快

有罪 チョコレートケーキ

 

わたしはちっとも悪くない

詩 『元旦』

今年もマイペースで、

行けたらいいなと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

 

『元旦』

 

昨日も今日も

空はずっとそこにあるのに

年をまたぐと

すこーしだけ

晴れやか

 

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詩 『一日』

最近は、薬を飲むためだけに

毎日を過ごしている気がします。

 

『 一日』

 

目覚める

薬をのむ

 

ごはんを食べる

薬をのむ

 

薬をのむ

寝る

 

わたしの一日