双極の波は あヲの波 創作とか診療日記とか

吐き出せない思いで窒息しないために

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

詩 『人工衛星』

綺麗な夜空の写真を見ながら、 本物を星を見たのは いつだったろう?と思ったので。 都会の薄ら明るい空からは星は見えないんです。 『人工衛星』 あの北の空に輝く明るい星 あれは 北極星? それを中心に天が廻り 旅人の道しるべになる星? ううん あれは人…

詩 『墜ちる』

日曜日から気分が落ちています。 ここ2日間は、ずっと横になっています。 今は、こんな気分です。 『墜ちる』 空から墜ちた フライトレコーダーは 記憶を抱いたまま 海溝の底まで転げ落ち もう 陽の光に 照らされることは ありませんでした その海は 青も 藍…

詩 『最期の空』

最近は、近くを散歩するくらいしか外出しなくて、 特に、目新しい写真が撮れないのですが、 「今日も別に変わった形してないな、雲」と思って見上げた空が、 もしかして、これが最後に見る空になることだって、 あるかもしれない、と思って、 写真撮りました…

詩 『祈り』

愛しみは、愛するものを失った悲しみのこと。好きな歌や詩が、支えてくれる瞬間ってあると思う。《メルト 》のところ、自分の好きな歌に置き換えて読んでみて下さい。 『祈り』 ≪メルト≫は心のお守りだ 心が沈みそうな時 ぼくは 見えない≪メルト≫を 左の掌で…

詩 『残りのことば』

『 残りのことば 』 月も 星も 風も 花も 木々も 海も 雨も 雪も 雲も 輝き 溶けて 吹き荒ぶ 広辞苑はあんなに重たいのに 詩人たちの手垢が付いた ことばばかり あとには 何が残されているのだろう? それでも 月は昇る 送電線の間(ま)に

日記 昨日同級生が亡くなった わたしは「続き」のために真夜中にカップラーメンを食べた

昨日の朝、というか、もうお昼だったけど、 起きて、スマホで時間を見たら、 友だちから連絡が来ていた。 同級生が亡くなったと。 慌てて、その子のSNSを見たら、 ご家族の名前で、 「〇〇は、何日に永眠いたしました」って 定型文みたいなのが載っていて、 …

7月の診察日記

今の主治医には、2020年5月からかかっている。 診療は、月に1回。 毎回、「どうでしたか?」と聞かれて、 「沈みがちだった」とか、 「急に3日くらい元気になった」とか、 Googleのカレンダーを見ながら話す。 色んなアプリとか試したけど、 結局、どれも長…

詩 『畏怖と憧憬』

これは、子どもの頃、親の仕事の都合で数年を過ごした離島での経験です。 『畏怖と憧憬』 海に呑まれてしまったら わたしはどうなっていたんだろう あのとき 子どもの頃を思い出す 外海に突き出す岩山のような島 海は泳ぐための海じゃなかった 船が行き交う…

詩 『可視光線』

『可視光線』 世界はポジティブとネガティブの 2つの要素で出来てる訳じゃない 紫外線と赤外線の間の可視光線が 本当は 紫 藍 青 緑 黄 橙 赤の 七色じゃなく 無限のグラデーションであるように 2つの間には無限の層(レイヤー)がある だから ポジティブだ…

詩 『推し』

『推し』 推しは 闇堕ちしないための 最後のよすが

詩 『因数分解』

『因数分解』 因数分解なんてことばを わたしは 使えない だって 数学のテスト6点だったし 椎名林檎みたいな 心の底から絞り出すことばに憧れる でも わたしは心が動かないから そんなことばは 出て来ない 嘘はつきたくないから もう 嘘はいっぱいついてるか…

詩 『過呼吸』

最近はあまり起こさなくなったけど、以前はよく夏に起こしていたので、 自分的には夏の季語。 『過呼吸』 すぅっと空気が薄くなる あっ という間に 空気が肺から抜けていく 陸に上がった人魚姫は窒息する 息が出来ない 息が出来ない 願いはたったひとつ 過去…

詩 『感情のセンサーが故障しました』

気分の波を抑える薬の作用で、 感情が動かない双極の人は多いと思います。 でも、人生、味気ないですよね 『感情のセンサーが故障しました』 わたしの感情の センサーの数字は いつもゼロを指している 叫びたいほどの 激しい怒りも 泣きわめきたいほどの 哀…