双極の波は あヲの波 創作とか診療日記とか

吐き出せない思いで窒息しないために

エッセイ 『Bipolar(双極性障害) 北極もわたし 南極もわたし』

bIpolar(バイポーラー)

北極もわたし 

南極もわたし

 

双極性障害は英語で

Bipolar disorder(バイポーラー・ディスオーダー)という

それを知った時

自分の中にポラリスが2つあるというのは、

言い得て妙だなと思った。

2つの星が交互に私を振り回すからだ。

北極と南極の間の何万キロの距離を、

波打ちながら行ったり来たりもしている。

正直、自分が一番疲れる。

 

双極性障害(旧称:躁うつ病)は、

ハイテンションな躁状態と、

気分が沈むうつ状態の繰り返しだと

一般的には認識されていると思う。

その中でも1型と2型があって、

私は、双極性障害2型である。

一般的な認識は、1型の症状であり、

2型は、また違った特徴がある。

 

最近では、「これは病気でなくて気質だ」

という考え方もあるが、

私は、どちらかというと、

その考え方は嬉しくない。

だって、今までやらかしてきたことが、

全て、病気のせいでなく、

あなた自身のせいなのですよ!と言われているように

聞こえるからだ。

確かに、2型は、病前と病気になってからの

区別がつけにくいと言われているし、

自分も思い当たる節はあるけれど、

それにしてもねぇ、全部が全部気質とは、

ちょっと勘弁してほしい。

 

そんな訳で、

気分が変わりやすく、

このブログもいつまで続くか分からない。

 

ただ、これはメンタルヘルスのブログではなく、

その波に翻弄されながら、

それでも、好きなもので満たそうとしている日々の

記録にしていくつもりだ。

 

このコロナ禍で、友だちと雑談することがなくなって、

ちょこっとだけ伝えたいことや、

ふと、思いついたことが、

誰にも伝える機会もなく、

どんどん胸の底に澱のように溜まっていく。

このままでは、それが鉛のような重さになって、

からだごと、深海に沈んでいきそうだ。

 

毎日、多くの方が亡くなる中で、

今日、感じたことは、

今日、誰かに伝えようと思った。

誰でもいい。

ネットの海に放り出せば、

瓶に入った手紙のように、

いずれは、どこかの浜に打ち上げられるかもしれない。

そうならないかもしれない。

でも、もう、いいんだ。

 

書きたいんだ。

ことばを。

 

なので、あヲは波に乗ぜて、

ことばを放ってみます。

 

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