詩 『祈り』
愛しみは、愛するものを失った悲しみのこと。好きな歌や詩が、支えてくれる瞬間ってあると思う。《メルト 》のところ、自分の好きな歌に置き換えて読んでみて下さい。
『祈り』
≪メルト≫は心のお守りだ
心が沈みそうな時
ぼくは 見えない≪メルト≫を
左の掌で 握りしめる
ぼくから離れて行かないように
悲しくて 悲しくて
心の叫びが聞こえないよう
ぼくは イヤフォンで耳を塞ぐ
ぼくの耳に届く音
全部を≪メルト≫にしよう
そして 世界の劇伴が
≪メルト≫になった時
空がゆっくりと
ミク色に染まって
ぼくを包む
ミク色の空の下(もと)
無数の小さな勇気が
だれかを照らしている
ぼくは歩く
「メールト」と
呪文を唱えながら
今日の愛しみ(かなしみ)が
明日のぼくの血肉となれ
ここなら叶う きっと
「メールト」
「メールト」