詩 『人工衛星』
綺麗な夜空の写真を見ながら、
本物を星を見たのは
いつだったろう?と思ったので。
都会の薄ら明るい空からは星は見えないんです。
『人工衛星』
あの北の空に輝く明るい星
あれは 北極星?
それを中心に天が廻り
旅人の道しるべになる星?
ううん あれは人工衛星
星たちの中心じゃない
でも きみの居場所を
教えてくれる
きみの手のひらにある
光と交信して
ぼくの居場所?
ぼくが立っている
緯度経度は教えてくれる
でも そこにいるべきかどうかは
教えてはくれない
北極星だってそうさ
次にどこへ向かうかは
旅人が決めるんだ
星じゃなくて
それでもぼくは
本物の北極星が見たいな
Google Mapは
生き方の道しるべにならないから
最後に 本物の星を見たのは
いつのことだろう
都会の夜空は
色褪せた漆黒
紗幕のかかった空の向こうに
星があることさえ
もう 忘れそうだ