双極性障害2型
今の主治医には、2020年5月からかかっている。 診療は、月に1回。 毎回、「どうでしたか?」と聞かれて、 「沈みがちだった」とか、 「急に3日くらい元気になった」とか、 Googleのカレンダーを見ながら話す。 色んなアプリとか試したけど、 結局、どれも長…
これは、子どもの頃、親の仕事の都合で数年を過ごした離島での経験です。 『畏怖と憧憬』 海に呑まれてしまったら わたしはどうなっていたんだろう あのとき 子どもの頃を思い出す 外海に突き出す岩山のような島 海は泳ぐための海じゃなかった 船が行き交う…
『可視光線』 世界はポジティブとネガティブの 2つの要素で出来てる訳じゃない 紫外線と赤外線の間の可視光線が 本当は 紫 藍 青 緑 黄 橙 赤の 七色じゃなく 無限のグラデーションであるように 2つの間には無限の層(レイヤー)がある だから ポジティブだ…
『推し』 推しは 闇堕ちしないための 最後のよすが
『因数分解』 因数分解なんてことばを わたしは 使えない だって 数学のテスト6点だったし 椎名林檎みたいな 心の底から絞り出すことばに憧れる でも わたしは心が動かないから そんなことばは 出て来ない 嘘はつきたくないから もう 嘘はいっぱいついてるか…
最近はあまり起こさなくなったけど、以前はよく夏に起こしていたので、 自分的には夏の季語。 『過呼吸』 すぅっと空気が薄くなる あっ という間に 空気が肺から抜けていく 陸に上がった人魚姫は窒息する 息が出来ない 息が出来ない 願いはたったひとつ 過去…
気分の波を抑える薬の作用で、 感情が動かない双極の人は多いと思います。 でも、人生、味気ないですよね 『感情のセンサーが故障しました』 わたしの感情の センサーの数字は いつもゼロを指している 叫びたいほどの 激しい怒りも 泣きわめきたいほどの 哀…
『宇宙船』 ZOOM越しの会話 それは 漆黒の宇宙で 偶然 信号を受信した 孤独な宇宙船同士の会話 目の前にいるようで 何光年も離れている会話
基準になるライン自体が上下にブレるので、 どこか自分のニュートラルだかよくわからなくて、 どのあたりが「ありのまま」なのか迷います。 『ありのまま』 ありのままで と 高らかに歌いたいのに わたしを乗せた 小舟が小刻みに揺れて ありのまま が 焦点を…
『最後の晩餐』 明日世界が終わるなら 最後の晩餐には アイスクリームを貪ろう 冷たさが血管を巡り 甘やかなバニラの香りで 心臓までも凍らせるように
『午前4時は』 午前3時は夜更かし 午前5詩は早起き 午前4時は 決して星座の形にならない 孤独な惑星たちが 白みゆく空に 光を奪われてゆく時刻
『夜に見放されて』 闇と光が入れ替わる午前4時 雑に閉めたカーテンの隙間から うっすらと差し込む白い光 みるみるうちに 闇の魔王は打ち負かされ 今日も わたしは夜に見捨てられたまま ぐったりと朝を迎える 眠りよ 眠り おまえはどこへ行ってしまったのか …
『絶望とは』 絶望ということばは 使いたくない 本当の絶望は ことばの届かないところにあるから
わたしは、病気のことを周囲にカミングアウトしていない。 隠しているというより、 そのタイミングを失しているというのが実のところだ。 躁状態にあるときは、自分が病気であるという認識はないから、 うつ状態のときに、初めて病院にかかる。 あるいは、周…
bIpolar(バイポーラー) 北極もわたし 南極もわたし 双極性障害は英語で Bipolar disorder(バイポーラー・ディスオーダー)という それを知った時 自分の中にポラリスが2つあるというのは、 言い得て妙だなと思った。 2つの星が交互に私を振り回すからだ。…